第 47 回放送 : 2012 年 3 月 20 日 22 時 〜 BS11 「 INsideOUT 」内
孤立したホットスポットからつながる
報告 : 泉 弥生
番組ナビゲーター プロフィール
第 44 回放送 : 2012 年 2 月 28 日 22 時 〜 BS11 「 INsideOUT 」内
福島・負の遺産を引き継ぐ子どもたち、若い女性の声
国は原発事故 「 収束 」 を宣言し、福島県は他県に避難受け入れ停止をするよう動いている。しかしいまだに避難したくてもできない人がたくさんいるらしい。どうなっているのか。息苦しそうなのに、マスメディアからは伝わってこない。福島の子どもたち、若い世代の声が聞きたい。これが今回の企画の始まりでした。
住民の方の VTR 撮影によって 20km 圏内の様子を知ることができました。福島の声がなぜ聞こえてこないのか、首都圏ではなぜ声を上げるのか、双方の子どもたちが語りました。
「 未来の資源管理の責任を持つのは子どもたち 」 こう語ったのは、スマトラ沖地震の被害を受けたインドの漁村の女の子です。 東日本大震災では、子どもたちは守られるべき対象ではあったかもしれませんが、自らの意思を表明する主体としての扱いを受けてきたでしょうか。 日本が 1994 年に批准した「 子どもの権利条約 ( 児童の権利に関する条約 ) 」は「 意見表明権 」「 適切な情報へのアクセス 」を謳っています。
「 いま私たち市民にできること プロジェクト 」は、固定化された被災者イメージではなく、「 がんばろう 」や「 絆 」の連呼でもなく、市民の立場からの発信・共有をめざしてきました。感想をお寄せください。
( 台本担当 : 森 透 / NPO 地球対話ラボ )
第 41 回放送 : 2012 年 2 月 7 日 22 時 〜 BS11 「 INsideOUT 」内
作品で震災に向き合う
報告 : 高山 登 ( 美術家・造形作家 )
2012 年 3 月で東京芸術大学教授を退任する高山登さん。
東京出身の高山さんは、25 年間、宮城教育大で美術を教えた後、芸大に転任。気仙沼市には自分のアトリエがある。東日本大震災では、多くの教え子や友人が被災した。
震災後、現地を歩き、自分の目で被災地を見て、大きな衝撃を受けた。
まるで、自分の作品のようだ、、、
流されたレール、枕木、、、
40 年近く、高山さんは、枕木を使って作品をつくってきた。
被災地で見たのは、自分の作品と見まごうような風景だった。
「帰ってから、一ヶ月二ヶ月おかしかったです。展覧会も断ろうと思ったくらい。こういう状況では自分が整理できないから」
ようやく創作意欲を取り戻し、2011 年の年末、東京芸術大学美術館で退任記念展「枕木―白い闇×黒い闇」を開催。
気仙沼のアトリエにあった枕木など、200 本を持ち込み、作品をつくった。
「遊殺」。
高山さんが自分でつくった、高山作品のキーとなる言葉だ。このコンセプトで、作品を作ってきたとも言える。
「自然と人間、常に犯し犯されている。そういう関係のなかで我々は存在している」
「われわれは自然を遊んだり、自然から殺されるかもしれない。われわれは自然を自分で遊べるように、1 回殺してから自分たちの手の中で遊ぶ、、、そういう関係のことを言う」
美しいこと。醜いこと。
矛盾したものを抱え込み、その先に見えるもの。
人間が自然を超えられるというおごり。
そのおごりを見据えながら、退任後は、第二の故郷、宮城にもどって、制作を続ける。
( 撮影・編集 : 渡辺 裕一 / 地球対話ラボ )
Archives
これまでの映像
( BS11 内・パブリックアクセス )
第 1 回放送 〜 第 10 回放送
- 2011.4.5
いま私たち市民にできること - 2011.4.12
東北カルチャーと震災支援 - 2011.4.19
「 バンダアチェ 」 からの祈り - 2011.4.26
子どもの心のケアをサポート - 2011.5.3
誰に、何を伝えればいいのか - 2011.5.10
3 月 11 日 アフリカでは - 2011.5.17
子どもたちが撮った 3 月 31 日 - 4 月 3 日 - 2011.5.24
おいしい幸せとりもどそう - 2011.5.31
地域の信頼を得る活動を - 2011.6.7
被災地の生きがいと仕事づくり
第 11 回放送 〜 第 20 回放送
- 2011.6.14
東京葛飾 下町の心意気 - 2011.6.21
この子を守れますか? - 2011.6.28
外国から見た不可解な日本人 - 2011.7.5
困ったときはおたがいさま - 2011.7.12
震災後の性暴力を防ぎたい - 2011.7.19
福島・南相馬市 原発から 20 〜 30 キロ圏 - 2011.7.26
東北の子どもがいま必要なもの - 2011.8.2
南相馬の震災 FM 放送 - 2011.8.9
宮崎県串間市 3/11 Turning Point - 2011.8.16
学生つなぎ隊のワークショップ
第 21 回放送 〜 第 30 回放送
- 2011.8.23
五十嵐正史とソウルブラザーズ「 解放の歌 」 - 2011.9.6
被災地支援に生かせ!ものづくりの技 - 2011.9.13
南相馬市からの報告・孫は戻さない - 2011.9.20
NY からの支援・つるプロジェクト - 2011.9.27
Recording Report 反原発 REMIX ECD - 2011.10.4
ボランティア派遣が続く石巻 - 2011.10.11
震災地から発信する聴覚障害者へのサービス - 2011.10.18
思い出写真を遺すには - 2011.10.25
東日本応援ライブ in MITAKA - 2011.11.1
学生による被災地支援の市民メディアプロジェクト
第 31 回放送 〜 第 40 回放送
- 2011.11.8
石巻災害復興支援協議会 - 2011.11.15
東日本大震災 被災者の声 1 - 2011.11.22
自立生活をする障がい者の震災報告 - 2011.11.29
福島特集 - 2011.12.6
石巻から世界へ 世界から石巻へ - 2011.12.13
動き出す 『 原発 』 都民投票 ・ 『 原発 』 大阪市民投票 - 2011.12.20
南相馬から避難した発達障害の子どもたち - 2012.1.10
計画的避難区域に住民は帰れるのか - 2012.1.24
南相馬から避難した発達障害の子どもたち 2 - 2012.1.31
東日本大震災 被災者の声 2
第 41 回放送 〜 第 48 回放送
- 2012.2.7
作品で震災に向き合う - 2012.2.14
南相馬に残った施設 - 2012.2.21
帰村宣言が出た川内村からの声 - 2012.2.28
福島・負の遺産を引き継ぐ子どもたち、若い女性の声 - 2012.3.6
東日本大震災 被災者の声 3 - 2012.3.13
仕事をつくり人を呼び戻す - 2012.3.20
孤立したホットスポットからつながる - 2012.3.27
南相馬災害 FM とアチェとのインターネット対話